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<機関誌「SCOUTING」2023年5月号の記事を本サイトにも掲載しております。内容は機関誌発行当時のものです。>
■ 野外活動のための安心・安全講座
2021(令和3)年度
そなえよつねに共済 事故データ分析
「そなえよつねに共済」で取り扱った事故データ分析の結果がまとまりましたので報告いたします。2012年度から全加盟員が保険(2014年度からは共済)対象となり、ボーイスカウト全体における事故の傾向が把握できるようになりました。2021年度の事故発生件数(報告件数)は178件で傷病の延べ数は269 件でした。データやコメントなど、安全管理にお役立てください。
発生月別
COVID-19の影響で低下していた活動数が回復の傾向を見せたことに伴い、事故発生件数が2020年度の104件から、2021年度は178件と増加しています。また、9月の件数が1件となっています。これは緊急事態宣言が発出されていた時期と重なります。夏季と冬季に事故が多い傾向は例年と同様です。7月から9月の事故発生件数は全事故件数の30.9%を占めています。夏季の活動に特徴的な調理中の火傷や切り傷の他、ダニなどによる虫刺され被害も多数報告されています。12月から3月の事故発生件数は全事故件数の27.5%を占めています。この時期はスキーやスケート中の転倒などによる骨折や捻挫など重症化する事故が多くなっています。
部位別(延べ数)
受傷部位の傾向としては、頭部や顔、腕から先、脚下が83.3%でほとんどを占めています。この受傷部位の傾向は毎年変わらず、特に手・手指への受傷が多くなっています。手・手指への受傷の内訳を見ると、利き手側でない手・手指に対して包丁での切り傷、ハンマーなどでの打撲、ダニなどによる虫刺されが多数を占めています。ハンマーを使用する際には利き手でない側は手袋をするなど、各作業の際には十分な安全対策が必要であることを改めて確認しましょう。

部門別
前年度に比べ、部門別の傾向はビーバースカウトが0.3%減少、カブスカウトが4.2%増加、ボーイスカウトが10.6%減少、ベンチャースカウトが3.5%増加、ローバースカウトが3.3%増加でした。全事故(非加盟員を除く)に占めるスカウト全体では73.1%でした。一方、指導者の割合は26.9%と昨年より若干低下しました。
年代別
年代別では19歳までの割合が68.5% にあたる122人でした。20代8人、30代2人と少数ですが、40代11人、50代19人、60代12人を占めました。70代でも4人の事故報告がありました。
部門別 上位3傷病

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2023年5月号にも掲載している内容です

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