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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による猛威は、国境や世代を超えたあらゆる協力の必要性について、世界にあらためて認識させました。猛暑や豪雨などの自然災害や温室効果ガスの排出による地球温暖化に付随する気候変動やその他多くの世界規模で解決しなければならない課題が山積しており、2030年までの解決を目指す国際目標であるSDGsの取り組みは、もはや一刻の猶予も許されない状況です。 2020年は国連が創設され75年を迎える年です。2030年までの10年を国連では「行動の10年」と位置づけ、この年を記念して、世界の人々に対し、未来に関する対話(global conversation)を促しています。この対話には誰もが参加できます。国や地方自治体、環境に付随する団体や民間企業、財団といったいわゆる組織に限らず、小中高校・大学・当該年代の子どもたち・若者を含むあらゆる年代の個人もその参加の対象となっています。では、どのように参加をしたら良いのでしょうか。いくつかの切り口でご紹介します。

さまざまな対話に参加しよう

国連では、いくつかの対話の方法を示しています。その中でスカウトでも取り組める方法をピックアップしてみました。
手軽な対話の場を設ける
形式ばってない手軽な対話の場を設けてみましょう。場所やメンバーにはこだわりません。既存の会合や会議の時間を使ったり、組や班の集会、今ならオンライン会議システムを活用した特別集会でリラックスした環境を準備することで、誰もが参加しやすい、対話の環境を設けることができるかもしれません。
  • STEP1:より良い社会に向けたストーリーを考えよう。なぜ話し合うのか、どんな意義があるか、どんなインパクトがあるのか。
  • STEP2:個人またはグループ(組や班)で考えよう。自分(もしくは自分たち)はどのような行動がとれるのか。
  • STEP3:隊や団の活動、または家族に対して話してみよう。さらに行動の輪を拡げていこう。
UN75の簡単なアンケートに回答する
75周年に向けたアンケートに取り組んでみましょう。集められた意見やアイデアは、2020年9月の第75回国連総会で実施されるイベントにおいて、世界のリーダーに提示されることになっています。
  • STEP1:国際目標であるSDGsの中で最も関心のある目標は何でしょうか。タイトルと内容を照らし合わせてみましょう。
  • STEP2:上記で選んだ目標に関して、自分の経験と照らし合わして考えられるエピソードはありますか。
  • STEP3:世界が未来に向けた行動に取り組むにあたり、あなたならどんなアドバイスをしますか。
自分のSNSにUN75動画を投稿する
あなたのSNSを活用してみましょう。UN75の動画を投稿し、あなたの学校の友達や家族、スカウトの仲間や隊や団の指導者、様々なつながりに対して、自分ごとして考える機会を持ち、行動するよう呼びかけてみましょう。国連広報センターは、日本語字幕動画を公開しています。
  • STEP1:国連で公開されている動画をみてみましょう。心に残るキーワードや世界で起きている問題をメモしましょう。
  • STEP2:SNSを使っていれば、自分のメモとともに動画をシェアしましょう。使っていなくても、140文字程度で伝えたいことをまとめてみましょう。
アゴラの写真コンテストに参加する
自分が望む未来の世界を表現した写真をとってみましょう。「未来の世代のために望む世界」をテーマとした写真コンテストを実施しています(応募期間は終了しました:7月24日まで)。それぞれの感性の中で挑戦してみましょう。
  • STEP1:自分の地域やこれまでに訪問した場所を思い浮かべ、未来に向けて残したい場所や風景・モノ・コトなどを写真に収めてみましょう。
  • STEP2:このテーマに沿ったコンテストを隊や団の仲間と開催したり、家族に自分の写真を見せて、感想を聞いてみましょう。

国際平和について考えよう

2020年は国連創設75年であるとともに、日本における被爆75年にあたる年です。国連は、2018年UN75の取り組みとして、国連の開発目標であるSDGsやグテーレス事務総長が発表した「軍縮アジェンダ」の前進を目指し、公募によって選ばれた参加者と中満泉氏(国連事務次長 兼 軍縮担当上級担当)が議論を行う国際平和のための対話イベント「UN75 in Hiroshima」が開催されます。この内容はライブ配信され、議論の様子を聴講することができます。

対話イベントの聴講者募集 (国際平和拠点ひろしまのページへ)

開催概要

名称 国際平和のための対話イベント「UN75 in Hiroshima」
開催日時 2020年8月6日(木) 13:30~15:30(予定)
主催 広島県
参加 中満 国連事務次長と参加者による対話イベントを、オンラインにより聴講する形で参加できます。
テーマ SDGsの実現のために軍縮がどう貢献できるか
対話相手 中満 泉氏(国連事務次長 兼 軍縮担当上級担当)
【関連するSDGsの達成目標】

スカウトとして取り組もう

ボーイスカウト日本連盟としても、UN75の取り組みを支援します。誰もがこのグローバルな社会問題を、自分ごととしてとらえる機会にしていくため、上記の取り組み以外にも今自分でできることに考えてみましょう。
国連創設75周年 #UN75 を機会に国連は世界中の皆さんからの声に耳を傾けます。あなたの思いと将来への懸念と期待を国連アンケートを通じて届けてみませんか?すでに30万人を超える人々が声を寄せてくれました。ともに未来を作りましょう。~国連広報センター所長:根本かおる

国連75周年ページ (国連広報センターのページへ)

関連情報

参考Webページ メッセンジャーズ・オブ・ピース(MoP) ~スカウティングの視点から考えるピースプログラム
スカウトの日 ~40年以上続くスカウトによる地域貢献活動
2019年度 日韓スカウト交歓計画 ~日韓両国の理解を深める交歓プログラム

この件に関するお問い合わせ

ボーイスカウト日本連盟事務局 教育開発部 TEL: 03-6913-6262 Email: program@scout.or.jp

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