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日連発第24-349-1号
2024年7月3日

ボーイスカウト都道府県連盟
理  事  長  各 位
県コミッショナー 各 位

公益財団法人ボーイスカウト日本連盟
総コミッショナー  村 田 禎 章

夏季諸活動の実施に際して

平素よりスカウト運動の推進にご尽力を賜り、まことにありがとうございます。
各県連盟、各団等におかれましては夏季の活動に向けて入念な諸準備等を行っていただいていることと拝察いたします。
夏季諸活動につきまして、健康・安全面の点検等に遺漏なきよう(特に指導者の事故が多く報告されている点にご注意願います)、下記事項において別紙ご参照の上、都道府県内各団にご指導をいただきますようお願い申し上げます。

1.安全計画の立案及び関係指導者、保護者への徹底
2.安全計画に則った安全教育、安全対策、安全管理の実施展開
3.スカウトのプログラムに対応する技量の把握及び確実な基礎技能訓練(事前)の実施
4.スカウト、指導者の健康・安全面の把握(別紙巻末)
5.危機管理体制の構築(事故発生時等の緊急搬送の体制、通信連絡の体制など)

以 上

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2024年度夏季諸活動の留意事項

1.夏季特有の安全対策
(1)通常時の安全対策に加え、夏季の気象条件や急激な環境の変化など季節に応じた対策が必要です。
(2)活動計画の折には、事前準備を十分行い、実施中は状況に応じた具体的な指示・指導を徹底しながら、安全確保に努め、万が一事故が発生した際は迅速で的確な対応がとれるよう取り組みます。スカウト・指導者一人ひとりが安全への意識を高め「自分のことは自分で責任をもつ」心構えの醸成に努めます。
(3)公共交通機関での移動や公共施設利用時は、他の利用者の見本となるよう「ちかい」と「おきて」の実践に努めて行動します。また、キャンプ地が民家に接している場合は、近隣住民への事前の挨拶など迷惑を及ばさぬよう配慮します。
(4)川、海、山など自然の中で行われる活動が多い時期ですので、活動を意図的、計画的(当然、装備計画や安全対策、安全教育も含まれます)に実施することを肝に銘じて、スカウトに冒険 的で魅力溢れる活動を提供してください。

2.キャンプ等の計画について
指導者は、スカウトの興味や冒険心等を追求しつつ、教育効果と安全確保を心がけ、プログラムに 対して充分かつ綿密に計画し、現場では、スカウトの体力、技能、体調等を考慮し、安全で楽しい経験ができるよう取り組みます。また、終了後には、万が一に備えて、協力の要請をお願いした緊急連絡先や関係機関(病院、警察、 消防、関係県連盟等)には無事終了の報告とお礼を行うようにしましょう。

3.アレルギーのあるスカウトの対応について
アレルギーのあるスカウトが食物や蜂などのアレルギー反応によりアナフィラキシーショッ クを発症し、非常に短時間のうちに重篤な状態に至ることがありますので、アレルギーのあるスカウトが安心・安全な活動を行うためには、保護者と指導者の間で日頃から意志疎通を図り、正しい知識に基づいた予防や対処が必要です。
① 熱中症対策 ② 水辺活動の安全対策 ③ 登山・ハイキングでの安全対策
④ 危険な動植物への対応 ⑤ 食中毒対策 ⑥ 天候チェック

4.各種書類の提出
活動場所や内容に応じて必要書類を県連盟や行政管轄部署等に提出することが求められています。
(1)登山等の活動を実施する場合は、登山計画書(登山届)を管轄している警察署等に提出します。
(2)活動を県外で行う場合は、隊指導者は団を経由して所属県連盟に県外旅行申請書を提出します。
(3)隊指導者は、全ての活動の実施計画書、安全計画書を必ず事前に作成し、団委員長に提出し承認を得ておきます。

5.その他
日本連盟ホームページの各団情報ページ等に「ビーバー隊は、小学校入学前の9月から」などの表記が散見されます。「ビーバースカウトは、小学校1年生から小学校2年生までの児童とし、団として対応ができる隊は、小学校入学前の1月から3月までの児童を仮入隊として対象とすることができる。」というのが原則ですので、正しい対象で活動するとともに、各団での募集用チラシやポスター、募集時の説明なども、この原則に沿った説明をお願いします。また、日本連盟のWEBサイトの各団情報等に上記の間違った記載がある場合は、日本連盟事務局 において、正しい内容に訂正させていただきますことをご了承のほどお願いいたします。

【スカウト、指導者の健康、安全面の把握】
(1)炎天下、高温多湿な環境下で長時間を過ごすことがないよう、活動内容を点検し、必要な防暑対策をする。
(2)猛暑や天候急変による豪雨などの気象について、事前の情報と対策を活動実施前に再確認する。
(3)参加者全員に期間前から体調管理を徹底させるとともに、期間中の健康状態を把握する。参加するスカウトだけでなく、引率する指導者、協力者の健康も十分に確認する。
(4)指導者、協力者についても、既往症や持病、活動に見合った体力などの有無を、指導者 個々の判断だけでなく、団などで確認を行う。(健康だけでなく、体力面でも確認をお願いいたしますが、全国の指導者の中にはご高齢の方々もいらっしゃいますので、今般の気象状況を十分に考慮し、ご判断されるようお願いします。)
(5)「安全はすべてに優先する」ことを基本として活動し、これを徹底する。

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