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スカウティングとSDGs
— 一緒に考えよう! 持続可能な社会のために —
持続可能な開発目標(SDGs)は、「leave no one behind(地球上の誰一人として取り残さないこと)」を目指し、先進国と途上国が一丸となって達成すべき17の目標と具体的な取り組みである169のターゲットによって構成されています。今号では、目標3「すべての人に健康と福祉を」に関する取り組みについて、ローバースカウトが実践した活動事例をご紹介します。スカウトが実践した活動を通じて、SDGs の達成目標について考えてみましょう。
個別の目標から考えよう
目標03
「すべての人に健康と福祉を」
すべての人が、病気の予防と適切な治療、出産支援、薬やワクチンを入手できる社会の実現が求められます。また、空気や水、土壌汚染などによる健康被害を減らすこと、薬物やアルコール等有害物の乱用防止や治療の強化などもこの目標に含まれます。目標達成のために私たちの誰もが身近にできることとして、寄付や募金、ボランティアなどがあります。また、一人でも多くの人がこれらの課題解決のために行動することを促すために、さまざまな情報を発信するというのも大切な取り組みのひとつです。普段の生活から自分にできることを心がけて行動していきましょう。

 
事例1
豪雨被害に対する取り組み
宮城・仙台第2団 尾形凛太郎
2019年10月、西日本を中心に甚大な被害をもたらした台風19号。その翌週から開催予定だった「RCJ フォーラム」が中止になるなど、私たちにとっても大きな影響がありました。私が委員を務めている全国ローバースカウト会議(RCJ)運営委員会では、全国の県連盟代表スカウトへの声掛けも含めて、この台風19号に対する義援金の募金活動を行いました。また、台風が発生した同月に開催したRCJ 運営委員会においても、開催施設の許可を得たうえで、会議に参加したローバースカウトで募金活動を行い、日本赤十字社を通じて被災地に義援金をお送りしました。困難にある時こそ、私たちローバースカウトが率先して行動し、自分たちでできることを行う姿を示していきたいと思います。

北海道・東北ブロック会議後の募金活動

事例2
薬物乱用防止キャンペーン
愛知・名古屋第109団 柴山美光
私が所属する愛知ローバース会議では、ローバースカウトとしての活動のほか、コロナ禍におけるスカウト活動の支援として動画を配信したり、県連盟スカウトフォーラムの運営支援などを行っています。2019年には愛知県の薬物乱用防止啓発運動にも協力させていただきました。名古屋市内で行われたサッカーの試合において、薬物乱用防止の横断幕を持ち、ハーフタイムの時に、愛知県警の方やガールスカウトと共にグラウンドを周回しました。自分たちが直接、具体的な話を聞いたり、誰かに伝えたりしたわけではありませんが、この薬物乱用防止啓発運動によって、「ダメ。ゼッタイ。」という言葉が一人でも多くの人に届き、薬物乱用がなくなることを願っています。
関連するチャレンジ章に挑戦しよう
救急博士: 細目(1)〜(3)に関連付けて、何かあったときに自分自身で応急手当てができるように、方法を調べて練習する。

気象学者: 豪雨被害をもたらす異常気象について、細目(4)に関連付けて、天気図の整理や天気図と天気の関係を調べる。

 
関連する技能章に挑戦しよう
看護章: 細目(2)に関連付けて、自分や身の回りの人の健康を保つための方法を調べる。

薬事章: 細目(5)に関連付けて、薬物乱用の防止について、自分なりに研究して、人体に対する影響を報告する。

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2021年1月号より

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