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<機関誌「SCOUTING」2023年11月号の記事を本サイトにも掲載しております。内容は機関誌発行当時のものです。>  
ローバースカウト向けの集合訓練を実施するなど、日本連盟がローバー部門に力を入れています。 それはなぜなのか。 村田禎章総コミッショナーにお聞きしました。
今、わが国は、災害、貧困、平和への脅威など幾多の困難な社会課題に直面しています。スカウト活動でも、これまで以上に地域社会に関わり、こうした社会課題について考え、その解決に力を注ぐことが重要になっています。ローバースカウトの皆さんには、これまで培った精神、知識、技能、体力などを生かして地域社会により関与し、地域社会と協働して欲しいと願っています。 こうした活動をローバー自身が設定し、実行することが重要です。私たちスカウターの役割は、それを「支援する仕組み」を整備し、「結果を認める」体制を確立することだと考えます。日本連盟がローバーの皆さんと積極的に関わろう考えたのはこのためです。 2015年9月の国連サミットでSDGsが採択されました。その後アゼルバイジャンでの第41回世界スカウト会議において、従来7つだった「スカウト教育法」の要素に「Community Involvement」が追加されたのです。地域とつながり、問題解決に貢献していくことは、「より良き世界の創造」を標榜するスカウト運動にとってますます重要になっています。 ローバーはすでに富士スカウト章を取得するか、同等の知識能力を身に付けた成人域の青年です。そうした皆さんが「自己確立に向けた訓練」「スカウト運動への奉仕」「社会への奉仕」を自発的かつ積極的に実施していくことが求められています。日本連盟ではそれを助ける情報や専門的サポートを提供し、訓練や事業などを、ローバーと共に作り上げていきます。プログラム委員会を中心に、ブロックや県連盟にもご支援をお願いしています。 中でもネットワークの構築と、活動へのきっかけづくりが重要です。全国ローバースカウト会議や大学ローバー隊との連携を密にし、活動のプラットフォームを広げていきます。ローバーが地域社会で活躍すれば、スカウト運動が広がることにつながります。「他の人の役に立つ活動がしたければ、幸福な人生を歩みたければ、ボーイスカウトに入ろう」と、多くの青少年が考えてスカウト運動の門をたたくことに繋がると期待します。この国にとってスカウト運動が、なくてはならない存在であることを社会から今以上に認められる日が来ることを願っています。 (聞き手:広報委員長 磯山 友幸)
村田 禎章
奈良・北葛城第7団所属。 2022年4月、日本連盟総コミッショナーに就任。 現在、北葛城第7団 団委員長、奈良県連盟 理事を兼任。

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2023年11月号にも掲載している内容です

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