文字サイズ

<機関誌「SCOUTING」2022年5月号の記事を本サイトにも掲載しております。内容は機関誌発行当時のものです。>

昨年に続き、コロナ禍により隊活動の制限を余儀なくされた一方で、活動できる喜びを知り、仲間と過ごすことの大切さに気づくことも多かったのではないでしょうか。今回も全国各地から多くの応募がありました。
入賞作品を、田沼審査委員長のコメントとともにご紹介します。


※撮影者の所属等は応募時のものです。
※タイトル、撮影者コメントは応募時の表記のまま掲載しています。
※プライバシー保護のため、一部を加工しています。

 

「少年少女の部」最優秀賞
『コンパクトデジタルカメラ Power Shot ZOOM』

「青年成人の部」最優秀賞
『ミラーレスカメラ EOS Kiss M2 EF-M15-45 IS STMレンズキット』

今年の写真コンテストも、引き続きキヤノン株式会社に賞品をご提供いただきました。「少年少女の部」「青年成人の部」それぞれの最優秀者にお贈りいたします。今後の活動の中でも、ぜひカメラに親しみ、魅力あふれる瞬間を写真に収めましょう。


 

少年少女の部(中学校以下)

【応募総数180点】

最優秀
『学校がちがっても一番の友達』
前田 健太 群馬・館林第1団 カブスカウト

久しぶりに活動できた日、弟はとても楽しそうに、仲間とすもうをしていました。
力強さを感じる写真。体全体でぶつかり合って遊ぶという印象が感じられて、現代の子はこうあってほしいという作品。右の子の表情が自分の腕で隠れてしまったのは唯一残念なところ。

『まじめにしっかりいつも元気』
萩原 芽依
静岡・浜松第12団 カブスカウト
みんながまじめにしっかり元気に、スタンツの準備をできました。
みんなが集まって生物の研究をしているように見えるが、植物の絵と子どもたちとのバランスが程よく、いかにも研究をしている印象を写し取っている。

『やっと集まれたね!』
和田 耕史郎
神奈川・藤沢第16団 カブスカウト
コロナが収束してやっと集まれた嬉しさを、祖父からもらった一眼レフで写真に収めました。
とてもユニークな撮影。カメラに向かって敬礼をし、セルフタイマーで撮っている光景を横から撮ったという、きわめて微笑ましい印象の作品です。仲良しカブスカウトの光景が写しこまれている。

『もちつきワッショイ!』
澤田 歩睦
愛知・北名古屋第1団
カブスカウト

『新居浜2団ちびっこひろば』
岡部 圭一郎
愛媛・新居浜第2団
カブスカウト

『モチうつ仲間』
保科 匠音
愛知・北名古屋第1団
カブスカウト

『おとさないでね!』
谷口 裕美
大阪・吹田第19団
カブスカウト

『やったあ、とったぞぉー!』
村松 厚輔
宮崎・延岡第4団
カブスカウト

『ジャンプ!』
井筒 帆奈美
神奈川・川崎第43団
カブスカウト

『3組の友だちがしゃしんさつえい中』
頼實 柚季
岡山・都窪第2団
カブスカウト

 

青年成人の部(高校生以上)

【応募総数133点】

最優秀
『最高ーーー!』
永山 孝介熊本・熊本第1団 カブ隊副長

令和2年7月豪雨で被災し運休中の“くま川鉄道” を自転車で走りました。みんなとっても楽しく最高な気分になりました。
豪雨被害で運休した球磨川鉄道を利用して、みんなで走らせていることがとても嬉しそう。普段はなかなかできない光景で、「やったぁ」という歓声が感じられる作品です。

『蓮の中のホームグラウンド』
伊藤 芳男 愛知・津島第3団 カブ隊インストラクター
地元・愛西市の特産“ れんこん” 畑に囲まれた我が団スカウト広場。緑々とした蓮の葉のように、みずみずしい気持ちで体験を行いました。
蓮田に囲まれた広場で体験会を開催している光景をスナップし、屋外の清々しさが感じられる素敵な写真になっています。青空と緑に包まれた田園風景が、スカウトたちの活動の様子を演出しています。

『何個むすべるか競争だ!』
齋藤 陽 埼玉・蓮田第1団 カブ隊副長
体験入隊のお友達を交えて「ロープ結び対決!」。大人が何も指示していないのに、背中合わせにすることでウイルス感染リスクも減らしていたのには驚かされました。そしてそのスタイルも「チーム選」という感じでカッコいい!
体験入隊の子どもを交え、ロープを結ぶ競争を真剣にしている様子が、子どもたちの顔は見えなくとも、手や体から伝わってきます。子どもたちを中央に集めて俯瞰して撮ったのも良かったです。右端の足を画面に入れなければ、より子どもたちの情景が集約されて良い作品になったと思います。

『おーい ! わかったか?』
弓手 良行
埼玉・飯能第3団
ボーイ隊長

『見よ ! この集中力を』
中村 仁美
宮崎・宮崎第17団
ビーバー隊副長

『新聞紙で何か出来るのかな !!』
苦瓜 一夫
兵庫・姫路第6団
団委員長

『語らい』
姫嶋 真基子
山梨・甲府第6団
ビーバー隊保護者

『清爽の気』
富澤 昇太
兵庫・西宮第21団
ローバースカウト

『空の青と、カブの青』
丹生 克生
和歌山・橋本第2団
カブ隊長

『進め。前へ。』
嶺 大輔
茨城・取手第3団
カブ隊副長

 

【新設】オンラインの部

【応募総数185点】

初の試みとして、インスタグラムでもフォトコンテストを行いました。
期間中に投稿いただいた中から、社会連携・広報委員会(当時)で10作品を選び、その10作品についてインスタグラムで人気投票を実施。いいね ! が多くついた上位5作品が入賞しました。

いいね! 724

『シャッターチャンス』
竹内 貴子
東京・北第8団 ボーイ隊副長

いいね! 571

『カラフル』
大澤 礼奈、加藤 笑奈
埼玉・東松山第1団

いいね! 399

『いつかのキャンプファイア』
衣川 正徳
兵庫・神戸第6団 ボーイ隊副長

いいね! 344

『狙撃王に 僕はなる!!』
劉 犀
埼玉・川口第19団 ビーバー隊副長

いいね! 329

『神鍋高原は僕らのフィールド』
谷口 景子
兵庫・日高第1団 カブ隊デンリーダー

 

総評

少年少女の部は、どちらかと言うと、被写体を発見して、素敵と思っただけでシャッターを切る傾向がみられます。青年成人の部は、何を見せようかと考えながら撮影しているものが多かったです。おもしろいと思って被写体を選んだときに、何を見せるかということを考えて撮影すると、撮 っている人の気持ちが写真に表現できるようになります。
外で撮影するチャンスが減っていますが、できるだけフィ ールドに出て、楽しい活動の風景が捉えられるようになると、その時の記念にもなり、後々までの記録になっていきます。写真は、色々なことを語ってくれるので、たくさん撮ってください。


審査委員長 田沼 武能氏
たぬまたけよし
東京写真工専卒業後、木村伊兵衛氏のもとで修業、その後フリーに。高度成長期以前の東京下町の暮らしなどを撮影する。活躍の舞台を世界にひろげ、各国の子どもたちの写真を撮り続けている。日本写真家協会名誉会長、日本写真著作権協会会長を務める。数々の賞を受賞し、紫綬褒章、文化勲章(写真家初)を受章した。少年時代、現在の台東第1団(東京第2隊)の前身である大谷健児団でボーイスカウト活動に参加。

6月9日追記:田沼さまは6月1日に残念ながらお亡くなりになりました。20年にわたる審査委員長としてのお導き、本当にありがとうございました。

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2022年5月号にも掲載している内容です

<同じカテゴリー>の記事