今年度を通じて、新しい環境教育プログラム「Earth Tribe( アース・トライブ )」について掲載してきました。プログラムの実践を通じて地域の課題を見つけ、その課題に取り組むことが SDGs の達成に繋がります。私たちがなぜ地球のためにアクションを起こさなければいけないのか、Earth Tribe を活用して環境について考えながら、団や隊の活動を活性化していきましょう。各種バッジの着用位置や記章の取り扱いと合わせてプラスチック課題に関する取り組みを紹介します。
健康な惑星のために
Earth Tribe を通じて、多くのプラスチックが使われる社会に対しての問題意識を改めてもってみましょう。 日常生活を送るうえで、プラスチック製品を使用する機会は多くあると思います。プラスチックは軽さや丈夫さ、扱いやすさなどから重宝されるとても便利な素材ですが、その一方で海洋ごみやマイクロプラスチックとして海を汚染してしまう問題を抱えています。 便利であるからこそ、適切な方法で利用し、プラスチックを使い捨てずにリサイクルする方法はないのか、代替品の活用はできないのか、問題意識をもって行動することが求められています。 地球が健康な惑星であるために、あなた自身が行動を起こし、汚染問題に取り組みましょう。実例ごみアートを作ってみよう
ごみアートとは、集めたごみを洗浄・消毒し、それらを素材として使用した作品です。 ごみ拾いをするだけでなく、拾ったごみをアート作品にすることで、スカウトが楽しみながらごみ問題についてことができます。また、ごみアートは作るだけでなく、作品を見せることで多くの人に環境問題について考える機会を提供するという効果もあります。ぜひ活動に取り入れてみてください。記章類の着用
Earth Tribe では、①知る ②協力する ③実行するのステップでプログラムに取り組みます。最初の「知る」のステップが完了したらEarth Tribe バッジを、続いて「協力する」「実行する」の細目を履修すると、プログラムごとのチャレンジバッジを制服に着用することができます。環境プログラムに取り組む意思表示としてバッジの取得を目指して、プログラムに取り組みましょう。チャレンジバッジ
すべての年代で共通のバッジ。スカウトのみが着用することができ、制服右袖もしくはタスキに、他の選択課目を含めた取得順に着用します。 プラスチック、ネイチャー、エネルギーの3つの章に挑戦できます。Earth Tribe バッジ
制服左胸ポケットの上方に着用します。100 周年記念章を制服の外側に、 Earth Tribe バッジを内側(制服中心部側)に並列で着用します。※Earth Tribe の各種記章類は、4月より販売を開始します。品名、価格などの詳細については、日本連盟 Web サイトをご確認ください。 ※世界スカウト環境プログラムは、2022(令和4)年 3月末日をもって終了し、4月から本プログラムに移行します。すでにバッジを取得しているスカウトは、上進するまで着用を継続することができます。
どんなプログラムに挑戦できるの?
プラスチックチャレンジ Healthy Planet —健康な惑星—
環境汚染から水や土地の生態系を守り、回復する
より良い未来のため、他者や自分にとって良い行動をとることで人は成長します。このプログラムでは、環境汚染が地球にもたらす影響や汚染の原因、そしてそれを減らしていく方法を学びます。私たちは生態系の恩恵として食料や水を得ており、環境が汚染されると生活に影響が及びます。環境を守るため、私たちは地域社会、企業や団体などと連携し、使い捨て用品の削減、再利用、リサイクルなどを推進していかなければなりません。- ビーバースカウト
- 身近にあるプラスチック製品を10個見つける。
- カブスカウト
- 温度計と湿度計の読み方を知り、1か月間、温度と湿度、天候を調べて記録する。 チャレンジ章 気象学者アと共通
- ベンチャースカウト
- キャンプにおける用便、ごみ処理ならびに食糧保管について、衛生上注意する点を知り、実際に1班が使用するのに十分な便所、ごみ穴を作った経験があること。 環境衛生章 細目6と共通
- ビーバースカウト
- 家の人の手伝いをして燃えるごみとプラスチックごみを分別してみる。
- カブスカウト
- ポリ袋を減らすためにできることを考えて、自分で実行できることを組集会または隊集会で発表する。
- ボーイスカウト
- 自分が1週間で使用したプラスチック製品や容器を調べて、その使用を減らすための方法を考えて班または隊で話し合う。
- ボーイスカウト
- 日常の掃除を自発的に行い、道路・駅前など公共の場所の清掃や町の美化活動、再資源化活動に積極的に参加すること。 環境衛生章 細目2と共通
- ベンチャースカウト
- プラスチックごみの削減をテーマとしたプロジェクトを実施し、その内容を報告する。 富士スカウト章 課目6と共通
- ローバースカウト
- ステップ1 ~ 3学習目標の順序で、プラスチックが自然環境に与える影響を削減するために地域社会を巻き込んだプロジェクトを実施し報告する。
※細目は一部を抜粋して紹介しています。詳しい情報は日本連盟 Web ページに公開している「Earth Tribe 隊長ガイド」をご覧ください。
わたしたちの地球を守ろう ~Earth Tribe
https://www.scout.or.jp/member/earthtribe/
ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2022年3月号より