1.ローバースカウトスタートセミナーとは
スカウト教育の最終部門であるローバースカウト部門においては、自発的に社会への奉仕をしていくことが求められています。スカウト運動全体に目を向けても、スカウト運動が地域社会により深く入り込む必要性が高まっています。
一方で、全団調査2021においてローバースカウトの活動状況を調査した結果からは、最も多かった回答が「登録はあるが活動実態なし」、続いて「隊指導者としての奉仕を主」とした回答となっており、「独自の活動」が低調であることがわかります。
また、2023年に岡山で行われた全国大会において、スカウティングエキスポの場を活用してローバースカウトへのヒアリングを実施しました。その中で現役のローバースカウトからは、「ローバー活動って何をするのかわからない」といった声が寄せられました。これらの悩みは長年ローバースカウト部門では残念ながらよく聞かれる一方で放置されてきた積年の課題と考えます。
日本連盟プログラム委員会ではこのようなローバースカウトたちの悩みを解決すべく、20代の指導者を含めたローバースカウト部門の検討タスクチームを編成し、部門としての教育スキームやローバースカウト部門に有効と考えられる施策の検討を進めてきました。
そこでこの度、主にローバー隊に上進・入隊したてのスカウトを対象とした、各地での“スタートセミナー”実施の支援をすべく、スタートセミナーの資料・動画を公開する運びとなりました。
この度改訂されたローバースカウトハンドブックにもローバースカウトの最初のプログラムとして実施する旨の記載をしておりますので、各地で実施が行われるようにご支援のほどよろしくお願いいたします。
【2023年全国大会でのローバースカウトの声】
2.実施にあたっての注意点
・スタートセミナーは、内容を正しく説明できる指導者または先輩ローバースカウトが実施します。ローバースカウトが実施する場合には指導者の支援のもと、地域の事情に合わせて各団・地区等で実施してください。
・スタートセミナーの動画は、実施形態の一例として掲載しております。動画の内容はローバースカウトが知るべき最低限の内容となっていますので、参加するスカウトとの対話や地域の事例を取り入れるなど、聞き手のスカウトにより伝わりやすいかたちでご対応ください。
・活動事例は参考にウェブページ上に掲載していますが、実際に行う際は周囲のローバースカウトの事例など、親しみやすいものを活用してください。
この件に関するお問い合わせ
ボーイスカウト日本連盟事務局青少年プログラム担当
Email: program@scout.or.jp