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<機関誌「SCOUTING」2023年3月号の記事を本サイトにも掲載しております。内容は機関誌発行当時のものです。>
各部門の青少年プログラムの取り組み
各部門において、現代の課題や環境変化に合わせたプログラムの見直し作業を進めています。今号では、今年度プログラム委員会において検討してきた、カブスカウト部門の保護者に対する情報発信の提案のほか、ボーイスカウト部門、ローバースカウト部門の活動のヒン トをご紹介します。
 
ローバーアカデミー【ローバースカウト部門】
スカウト運動の創始者ベーデン‐パウエルは、スカウトに宛てたラストメッセージに、“the real way to get happiness is by giving out happiness to other people.”(幸せを手に入れる本当の方法は、人に幸せを分け与えることである)と書き残しています。スカウティングとは、自らを律して他人に対する愛と奉仕ができる能力を身につけることです。スカウト教育の最終段階であるローバースカウトの活動目標には、自己の確立・運動への奉仕・社会貢献の実践について示されています。こうした経験を通じて、地域社会や国際社会に貢献する人材となることを目指すものです。ローバースカウトの活動の本質として、やりたいこと「needs:ニーズ」ではなく、やらなければならないこと「mission:ミッション」の発意につながってほしいとの思いから、さまざまな形でローバースカウトの社会貢献活動を支援する仕組みを構築しています。それがローバーアカデミーです。ローバースカウトが活動や課題に取り組むとき、時には専門的にかなり深く掘り下げる必要があることもあります。そのような場合、身近に専門家がいなくても、日本中のローバースカウト隊・団と繋がることでネットワークを構築し、多様な人材がローバーリングを支援することにつながります。
ローバーアカデミーとは:スカウト支援のための人的ネットワーク
ローバースカウトのミッションをさまざまな形で支援する専門家・アドバイザー・コミッショナー・支援者(RSのOB・OG)による、全国支援の人的ネットワーク。

2022年度中に試行した公開セッションの様子

 
スカウトプログラムヒント集【ボーイスカウト部門】
日本連盟では、全団調査の結果を、各部門の実態把握やプログラムの施策提案に活用しています。プログラム委員会では、全団調査の結果から、登録人数により1班のみで構成されるボーイ隊が全体の約40%を占めていることに着目し、少人数でも実践できるスカウト活動の取り組みについて検証してきました。日ごろの班活動においてスカウトスキルを身につけ、隊活動でそのスキルを発揮します。ボーイ隊においても社会に奉仕できる能力、人生に役立つ技能の体得につながる活動を展開することで、おのずと進級課目が履修できるような活動の実践が求められます。 この度、社会との連携、SDGs の達成、防災等の世界課題への取り組みに着目し、全ての隊で展開できる指導者向けの「プログラムヒント集」を作成しました。指導者の皆さんに活用いただくほか、ボーイ隊の班長が主体的に活用して班集会で実施することもできます。ヒント集は、ボーイ隊向けに作成していますが、その要素は他の隊でも活用できます。本資料は、日本連盟Web サイトからダウンロードできるようになる予定です。  

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2023年3月号にも掲載している内容です

<ボーイスカウト ローバースカウト >の記事