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オンラインで世界を探検しよう

国際委員会では、「Scouting Never Stops」の取組みの一貫として「オンラインで世界を探検しよう」と題して、世界各国の活動や、国内で行うことができる「国際」の取組みを8週に渡り、スカウトや指導者の皆様にお届けしたいと思います。今回は、第3週目の企画となります。 SNSを見ていると、オンラインでの集会をされる皆さんがたくさん出てくるようになりました。「新しい生活様式」ならぬ、スカウティングの「新しい活動手法」が全国に広がりつつあります。SNSなどのツールは、遠くにいる友人が活動している姿もすぐに知ることが出来たりします。 たとえば、韓国のスカウトが、日本のスカウトへマスク1万枚を送ってもらったりすることもすぐにわかったりします。 このマスク寄付のきっかけは、マスクを送られた側が、マスクを送ってくれた連盟と一緒に1994年から海外派遣などを通じて活動を共に行っている間柄。そのなかで、今回の新型コロナウィルスの件で、日本の様子を憂慮し、実現したのだそうです。 いまはまだ海外派遣が出来ない状況ではありますが、現在の状況が改善した暁には、皆さんも海外派遣に参加してみるのも良いかもしれませんね。 さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回はSDGsから、「ICT関連のスキルを身に付ける」という観点で、「4.質の高い教育をみんなに」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」を目指した活動を展開しているケースをご紹介いたします。

第3回 インターネットを用いたスカウティング in オランダ

ビーバースカウト: しゃかい、ひょうげん カブスカウト:   3-1写真博士、3-4工作博士、5-2画家、5-8演劇家 ボーイスカウト:  ネットユーザー章 ベンチャースカウト:プロジェクトでのテーマ設定、世界友情章、ネットユーザー章 2019年に行われた世界スカウトジャンボリーでは、参加スカウトの腕にバンドを着用し、色々な場面で活用されました。このように、世界のスカウト運動の方向性のひとつに、インターネット(ICT)を活用したスカウティングができないか、という動きがあります。その動きに呼応して、オランダのスカウトが中心となり「iSCOUT」というプログラムが展開しています。

インターネットを活用したプログラム「iSCOUT」の開催

直近のiSCOUTイベントは20年3月にインターネット上で4時間の時間制限の中で開催され、世界の1万人のスカウトが参加しました。主な対象年齢は16歳以上なのですが、課題提供の仕方など、やり方を工夫すれば色々な年代が参加することが可能です。この仕組みは、オランダの連盟に所属するスカウトが行っています。(詳細:https://iscoutgame.com/ 内容としては、10名程度のグループで、出題される課題をこなしていきます。最初は約30の課題が出題されており、その課題をこなすために写真や動画をiSCOUTの特設サイトにアップロードします。そのアップロードした内容をゲーム運営者が確認し、次の課題をこなすための「トラベルクレジット」を渡します。 その「トラベルクレジット」を使って質問に回答し、正解すると「トラベルポイント」が付与されます。このトラベルポイントを最も多く獲得したチームが優勝です。

写真や動画をアップする、って・・・?

最初に出題される課題というのが面白いです。今となってはコロナウイルスに配慮しながら行なわなければならない課題も多いですが、過去の課題も掲載されていますので、見てみると面白いです。 例)テントを逆さに張ってください。例えば以下のような形 一瞬、考えてしまうようなものも多いですが、気づきやヒントを得ながら、自分なりに工夫して写真を撮るスカウトが多かったです。 20年度の課題詳細:https://www.saj-hp-develop.com/wp-content/uploads/2020/05/tasks-en.pdf 20年度の課題回答例:https://iscoutgame.com/archive/ ※「Select an iScout edition」で2020を、「Select an album」でTasks per Taskを、「Select a Task」でUpside downを選択すると、テントを逆さまに立てている写真が見えます。

Mini-iSCOUTにチャレンジしてみよう

現在は、Stay Home with Mini-iScout が提供されており、質問への解答のみ対応しています。アカウントを登録してログインすると、質問に答えたりできます。 質問の内容は、世界中の国や文化、場所についてのもので、回答はGoogle Mapの上に印をつける、というものです。最初は簡単な質問なのですが、質問に回答していくたびに、難しい質問が出てくるようになります。

海外に行くだけではない、国際交流

インターネットを活用すると、海外に行くまでもなく色々な情報が入手できます。第1回でも笹渕委員長が書かれていましたが、国際理解や国際交流は無限となります。 どんな年代でも、ICT(Internet Communication Technology)と呼ばれる関連技術を積極的に学び、活用をすることで、自分の幅を広げられると思います。ぜひ活用してみてください。 なお、5月30日にWeb全国大会が開催され、国際委員会でもベンチャースカウト・ローバースカウトの年代に向けた海外派遣の紹介や、いま話題になっているSDGsについて国際の観点から紹介いたします。ぜひ聞きに来てください。 (詳細:https://www.scout.or.jp/r2zt/ また、RCJが現在検討をすすめている「ROVER GOALS」にも国際交流・国際貢献に関わることを推奨する記載が出てきています。是非色々な機会を見つけて、チャレンジしてみてください。   文:国際委員 小山正芳  

参考資料

オランダ連盟 英語名称:Scouting Nederland 本部所在地:ユトレヒト州 ロイスデン オランダ連盟は、男性と女性が一緒に活動していることから、世界スカウト機構とガールガイド・ガールスカウト世界連盟の両方に加盟しています。 また、色々な種類のスカウトがあり、シースカウトやエアスカウトなど、日本では見られない活動形態も見受けられます。加盟員数は10万人以上、1,000以上のグループ(日本で言えば、団のようなもの)があります。 オランダ連盟の部門: ビーバー     5~7歳 カブ       7~11歳 スカウト     11~15歳 エクスプローラー 15~18歳 ローバースカウト 18~21歳 21歳以上は指導者や出資者として活動に関わります。

リンク

<ビーバースカウト カブスカウト ボーイスカウト ベンチャースカウト ローバースカウト Adults In Scouting 団運営 >の記事