全国のスカウト、指導者、保護者、関係者のみなさまへ
このたび、制服に半ズボンとキュロットを着用できるように教育規程を改正いたしました。(正装に関する教育規程9-4-1改正2020.4.1施行) スカウトの制服は、スカウト運動創始者ベーデン-パウエルが赴任地の南アフリカで警察隊を組織する際に採用した制服にヒントに得たものです。元々は、シャツにスカーフをし、ハット、半ズボン、長いソックスでした。これらは、セレモニーのために着るものではなく、スポーツ競技のユニフォームのように活動するためのもので、当時のスカウトの活動に向いているものとして提案されました。 そして、時が経つ中で制服は変わってきました。地域の気候や環境に合わせて、形状や色の異なる制服も登場し、更には時代に合わせて素材なども変わってきています。 今回、スカウトの制服に「半ズボン」と「キュロット」を着用できるようにしましたが、ここに至った経緯は、何人かのボーイスカウト隊指導者より、すでに半ズボンを制服の一部として活用し、スカウトたちが活動内容を考えて着用しているという話を聞いたことから、関係者の意見を伺いながら、今回の改定を提案することにいたしました。 制服であることから統一感を求める声もありますでしょうが、長いキャンプの中で一枚余分に半ズボンを持っていけば、ずいぶん快適に過ごせると思います。また、今日は暑いから半ズボンにしようとスカウトたちが決めることも自治を行う一歩だとも思います。長ズボンと半ズボンが一緒にいてもよいのではないでしょうか、それよりも制服を活動中に快適に着る習慣を身につけてくれることに価値があると感じます。 記念式典などの折はどうするのかという質問を受けることもあります。その時は、隊や団でスマートネスについて考え、決めていただければよいと思います。日本連盟の主催事業でも、富士スカウトの代表の集いでは、公式の場に表敬訪問する機会もあるので服装の基準(ドレスコード)を示しています。 なお、半ズボンについては、スカウト用品の中でサイドポケットの着いたブッシュタイプのものになりますが、これまで販売をしていたポケットなしタイプについても各隊・団のご判断で着用できることとします。ソックスについても同様とします。 今回の制服に関する規程改正は、多くのスカウトが着用できるようにしたものです。大いに活用されることを期待しています。 2020年3月27日日本連盟コミッショナー 福嶋 正己