12月は「寄付月間」
「寄付」と聞いて、どのようなことをイメージされますか。私たちが最も多く行っている寄付関連の活動は「街頭募金の呼びかけ」ではないでしょうか。今年は新型コロナウイルス（ 以下、新型コロナ）の影響により、駅などの屋外で募金を呼びかける活動を実施しにくい状況が続いています。いつもとは異なる方法で取り組めることはないか、「寄付月間（Giving December）※」のキャンペーン期間である12月に向けて、今一度考える機会にしてみましょう。
日本における寄付の現状
日本では、古くから寄付によって橋や寺、学校などが建てられたり、道路の整備などが行われています。とはいえ、「寄付白書2017（2016年調べ）」によると、寄付文化が盛んなアメリカでは個人寄付総額が約30兆6,664億円、平均額1,155ドル（1ドル110円換算で127,050円）なのに対し、日本の個人寄付総額は約7,756 億円、平均額27,017円。このことから、日本における寄付文化がいかに発展途上にあるのかがよく分かります。しかしながら、2009年に34%だった個人の寄付率は、2011年の東日本大震災後には一時70%近くまで増加し、2012年は46.7%、2014年は43.6%、2016年には45.4%と、震災前と比べて10%ほど増加した状態が続いています。
また、内閣府の調査では、「社会のために役に立ちたい」と思う人とそう思わない人は、いわゆるバブル期（昭和の終わり）には半々程度でしたが、平成以降「役に立ちたい」と考える人が増え、令和時代に入ってからは約7割の人が「役に立ちたい」と考えています。これらは、現代の日本人が、身近なことから世界規模の問題に至るまでさまざまなことに関心を寄せ、「社会の役に立ちたい」という意志を恒常的に形にしている結果だと考えられます。
さらに近年は、「クラウドファンディング」や「ふるさと納税」「ポイント寄付」などの新たな寄付の形も増え、「遺贈」に注目が集まるなど、以前に比べて少しずつ「寄付」が身近なものになってきました。今年は特に新型コロナの影響で、社会の役に立ちたくてもなかなか外でボランティアができないこともあり、「自宅でできる社会貢献= 寄付」の考えから、多くのプロジェクトに寄付が集まっているようです。
いま、あなたの支援を必要としているスカウトがいます。
日本連盟では、ひとり親家庭等のスカウトを対象にした「ともに進もう（ひとり親家庭等応援）助成プログラム」を実施しています。この助成プログラムでは、「もったいない寄付」によって得た資金を主な原資に、これまで5年間で延べ232人のスカウトに活動資金を助成しました。今年は新型コロナによる影響もあり、例年より多い162人のスカウトに助成しています。「もったいない寄付」は、書き損じはがきや使用済み切手、本やゲームなど、自分には「不要になったもの」を買い取ってもらう仕組みです。ちなみに、使用済み切手は1㎏でおよそ数百円になります。
新型コロナの影響で家にいる時間が増えて断捨離に励んでいる方や、年末に大掃除を予定している方、捨てる前に「もったいない寄付」の取り組みに参加してみませんか。個人の方からの寄付はもちろん、各隊や団でもぜひご協力ください。活動の中で、持ち寄ったはがきや切手で「仲間探しゲーム」などをしたら、ビーバー隊やカブ隊のスカウトでも楽しみながら寄付に参加でき、カブスカウトならチャレンジ章「収集家」の挑戦にも繋がります。
11月中旬ごろ、登録関連資料と一緒に各団宛にお送りする「もったいない寄付」のチラシ裏面が送り状になっていますので、ぜひご活用ください。より多くの資源が必要ですので、ボーイスカウト関係者以外の方（お知り合いの方や勤め先等）への呼びかけも含め、ぜひご協力をお願いいたします。
■ 日本連盟に送れるもの
▪ ハガキ（未使用、書き損じ／年賀、官製などの種類は問わない）
▪ 切手（未使用、使用済み）
▪ テレホンカード／プリペイドカード（未使用、使用途中に限る）
▪ 外国紙幣（硬貨は対象外）など※ 全国から寄せられた資源は、仕分けをして日本連盟が一括して換金します。
▪ ハガキ（未使用、書き損じ／年賀、官製などの種類は問わない）
▪ 切手（未使用、使用済み）
▪ テレホンカード／プリペイドカード（未使用、使用途中に限る）
▪ 外国紙幣（硬貨は対象外）など※ 全国から寄せられた資源は、仕分けをして日本連盟が一括して換金します。■ ブックオフに買い取ってもらえるもの
▪ 書籍、コミック
▪ CD、DVD、Blu-ray
▪ ゲーム（本体およびソフト）、おもちゃ
▪ カメラ、スマホ、タブレット、パソコンなどの電子機器
▪ ブランド品、宝飾品 など※ ブックオフオンラインで事前申し込みをした分の買取（売上）金額が日本連盟に寄付されます。詳細は日本連盟ホームページをご確認ください。
▪ 書籍、コミック
▪ CD、DVD、Blu-ray
▪ ゲーム（本体およびソフト）、おもちゃ
▪ カメラ、スマホ、タブレット、パソコンなどの電子機器
▪ ブランド品、宝飾品 など※ ブックオフオンラインで事前申し込みをした分の買取（売上）金額が日本連盟に寄付されます。詳細は日本連盟ホームページをご確認ください。
※寄付月間 このキャンペーンは、NPO や大学、企業、行政などのさまざまな立場の人が集まり、寄付が人々の幸せを生み出すことのできる社会をつくるために「寄付」について考え実践するもので、ボーイスカウトはリードパートナーとして参画しています。 http://giving12.jp/
もったいない寄付の詳細は、日本連盟ホームページをご確認ください。
https://www.scout.or.jp/member/mottainai2020/
ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2020年11月号より
