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信仰奨励委員会 村上 智真

私を育ててくださった恩師のお一人であるS隊長の夜話です。私が二十代の頃、営火のおりにしみじみと語りかけてくださったもので、後に『本派スカウトクラブ誌』という冊子にも掲載されました。温厚誠実なS隊長のお人柄と相まって、今も私の心に残るお言葉です。 -火を見ながら- テントをたて、カマドをつくり ごはんをたき そして ハイキングにも出かけたね たのしかったり つらかったりしたキャンプも あしたで終わり…… ふだん ごくあたりまえと思っていることが 実は いろんなたくさんな 周りの人たちの 「おかげ」があったからなのだと 知らされたんじゃないですか 一人一人カオがちがうように ひとりひとり 気持ちもちがい ひとりひとり 得意なこともちがいますよね そんな 仲間が あつまって それぞれの能力を出し合って ひとつにまとまること それが スカウトの 「パトロール・システム」っていうことなんだって…… そんな 人が ものが あって 「私」をささえて くれている だから私も 私にできることで まわりの人たちを ささえてあげなくちゃ…… そういう勉強をさせてくれるのが スカウト活動なのですね ふだん 家では できないこと 考えることもなく すぎてしまうこと そんな ごく 小さな でも すごく大切なことを教えてくれた 「キャンプ」ありがとう! つれてきてくださった 「リーダー」ありがとう! 最後の夜の 火を見ながら 私は そう思うのです

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2020年9月号より

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