全都道府県連盟宛・日本連盟コミッショナー発信文書
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 日ごろは、本連盟の運営にご理解、ご協力をいただき厚くお礼申しあげます。 さて、貴連盟および所属各地区・団・隊においては、標記諸活動の準備が進められていることと存じます。 つきましては、スカウト活動のより一層の安全への注意喚起を図るため、下記の通り留意事項の通知をしますので、貴連盟指導者各位に周知いただき、安全に対し万全を期されるよう御指導をお願い申しあげます。敬具
公益財団法人ボーイスカウト日本連盟 日本連盟コミッショナー 膳 師 功
夏季諸活動の留意事項
1. 第23回世界スカウトジャンボリーに関連する活動について
今夏、第23回世界スカウトジャンボリーが、山口県きらら浜にて開催されます。約8,000人の海外の仲間のホームステイの受け入れ、おもてなしなど様々なプログラムを企画されていることでしょう。ゲスト(スカウト)に、よりよい日本での経験を提供しようとする気持ちから、過密な日程で迎えることがあります。本来は、日本の普段の生活そのものを体験していただくことなので、過度な詰込み体験を行うことから生ずる事故等には十分ご留意ください。そしてゲストの日本での思い出が不愉快なものとならぬためにも、ゆとりと安全面に配慮し、楽しい経験と国際理解(交流)に繋がるようにご配慮ください。2.SAFE FROM HARM「危害から守る」~思いやりを育むプログラム~の実践
本連盟は、全てのスカウト活動に「セーフ・フロム・ハーム」を導入し、最も安全な環境を提供すると 共に社会へのスカウト運動の信頼を高めるために、全ての指導者は、セーフ・フロム・ハームの考え方を理解・実践し、そして全てのスカウトは、「思いやりの心」を育むためにセーフ・フロム・ハームを学びます。 これらのことから、平成27年4月にガイドラインを公布し、先般のスカウティング誌5月号において も記事掲載とともにリーフレットを同封しておりますので、ぜひ熟読いただき、更に安心・安全なスカウト活動に取り組んでください。 ※セーフ・フロム・ハームの詳細は、スカウティング誌等をご参照ください。3. アレルギー疾患のあるスカウトの対応について
夏季は、野外活動や宿泊活動の機会が多くなり、アレルギー疾患のあるスカウトが食物や蜂などのアナフィラキシーにより非常に短時間のうちに重篤な状態に至ることがありますので、アレルギー疾患のあるスカウトが安心・安全なスカウト活動を行うためには、保護者と指導者の間で意志疎通を図り、正しい知識に基づいた予防や対処が必要になります。アレルギー疾患のあるスカウトが、医師により処方されたアドレナリン自己注射薬(商品名「※エピペン®」)を携帯・管理して活動に参加している場合は、その対処について、事前に本人・保護者・主治医と十分に協議を行ってください。 ※エピペン®:アナフィラキシーを起こす危険性が高く、万一の場合に直ちに医療機関での治療が受けられない状況下にいる者に対し、事前に医師が処方する自己注射薬です。4.その他
- 通常時の安全対策に加え、夏季の気象条件や環境の変化など季節に応じた対策が必要です。
- 活動計画の折には、事前準備を十分行い、実施中は状況に応じた具体的な指示・指導を徹底し安全確保に努め、万が一事故発生の際は迅速で的確な対応がとれるよう取り組みます。そして、スカウト・指導者一人ひとりが安全への意識を高め「自分のことは自分で責任をもつ」心構えの醸成に努めます。
- 安全委員会がスカウティング誌に掲載中の「野外活動のための安心・安全講座」をとりまとめた冊子が日本連盟ホームページよりダウンロード可能です。また、過去の日本連盟コミッショナー通達も掲載されておりますので、平成26年度の「夏季の諸活動に向けて」も併せて活用ください。